フーゼスターンの音楽
フーゼスターンの音楽
フーゼスターンの音楽
文化・歴史的視点からみると、フーゼスターンの都市と港都市を大きく三つのグループに分けることが出来る。まず始めに、シューシュタルやデズフールやシューシュ(スーサ)などのフーゼスターン州の豊かな文化と伝統を持つ古代都市である。二つ目のグループは、アフヴァーズやアーバーダーンやホッラムシャフルやマーフシャフルなどの石油の採掘が開始されたことにより、急激に発展した新設の都市である。二つ目のグループの村々に昔からアラブ民族とアフリカ系の人々が居住し、独自の音楽と伝統を持っている。三つ目のグループは、アンディーメシュクやマスジェド・ソレイマーンなどのバフティヤーリー的文化が流行した都市である。シューシュタルとデズフールとの音楽をイラン古典の音楽のダストガーにあたる。ダストガーは、日本の音楽用語で「旋法」にあたる。シューシュタルの音楽では、アーヴァーズという自由なリズムの歌とタスニーフという拍節のある歌曲が歌われる。これらをシューシュタリー・ダストガーと呼ばれる。シューシュタルとデズフールとの限られた部分では、バフティヤーリーの音楽も流行している。
アフヴァーズ、アーバーダーン、アルヴァンド・ケナールでは、昔からアラブ民族が居住し、音楽がアラブ古典音楽である。ホッラムシャフル、アルヴァンド・ケナール、アーバーダーンでは、ザールのような精神治療のために演奏される音楽が流行している。ザールとは、悪祓いに関してアフリカ系黒人系の治療儀礼の音楽である。
前述の三つのグループの音楽には様々な種類がある。三つのグループの音楽では、労働歌と子守唄と葬儀の歌との演奏がある。
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