ロレスターンの音楽
ロレスターンの音楽
ロレスターンの音楽
数世紀の間、ロレスターン地方ではロル族の文化とラク人の文化とバフティヤーリー族の文化とが共存している。この三つの文化は自分の特徴を守りながら、様々な分野で互いに影響をし合った。ロレスターンの音楽においては一般に古代・中世・近現代という3時代の区分が行われている。別の視点からみるとこの音楽を次の種類に分けることができる:労働の音楽、祝祭の音楽、葬式の音楽、ヤールサーンの宗教儀礼の音楽、フェルドウスィーの英雄物語やシャーナーメ・王書を読むこと、12世紀のイランの大詩人ニザーミーの作品を読むことなど。古代イランのアーヴァーズの一つであるフラ、葬式のフラであるムール、葬式のアーヴァーズであるサーリーハーニーもロレスターンの音楽の種類となる。イラン古典音楽では、アーヴァーズという自由なリズムの歌が歌われる。ロル族の音楽とラク人の音楽には注目に値する相違点があるにもかかわらず、類似点もある。ロル族の音楽とラク人の音楽との違いはメロディーの特徴や詩の内容や方言や言語などの違いである。ムーイェというアーヴァーズを歌いから違いがひっきりわかる。
タラーネ(歌)やシーア派の初代イマーム・アリーを愛好することをテーマとした音楽や踊るための音楽はこの地代の音楽の一部である。タラーネ(歌)は、キャマーンチェとトンバクとの演奏で歌われ、踊るための音楽はソルナーとドホルとを演奏することとなる。サンギーン・サマー、セー・パー、ドゥ・パー、オーシャーリー、チャピー、ウーラーマーニー、ハーン・アミーリー、ハルパルキャなどは踊るための音楽の旋律である。
ロレスターン地方で用いられる主な楽器は、ソルナー(木管楽器の一種)、キャマーンチェ(擦弦楽器の一種)、ドホル(両面太鼓の一種)、トンバク(太鼓の一種)、ダーイエレ(フレームドラムの一種)、ネイ(木管楽器の一種)、タンブール(弦楽器の一種)などがある。
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