ミナレット

ミナレット

｢ミナレット｣の語源：見張りや勝利などを事前に知らせることや祈りの時を告げることやイスラム教徒に礼拝を呼びかけるアザーンが流されることなどのために作られた塔である。ミナレットのほか、｢アザーンを行う場所｣を意味するモアッザネと呼ばれることもある。｢マナーレ｣は意味的に光に関わっており、その起源は｢灯をのせる高い所｣であったといわれるが、｢煉瓦或いは石を上げて作り、その上からアザーンを流される塔｣と説もある。

｢ミナレット｣の歴史：イスラム前のイランの非常に広い領土にミナレットは、知らせる機能を持つとする説があり、様々な知らせのミナレットがあった。そのあるミナレットは、見張りの塔で、あるのも昼夜の人を知らせるためであった。殆どの研究者の考えでは、ミナレットの起源がアルサケス朝(紀元前247年～224年)にあるが、その前のアケメネス朝(紀元前550～紀元前330年)時代に知らせるための建物があったとも考えられている。

｢ミナレット｣の進展：昔に境界を決めるために境界の所にミナレットを作り、その上に光を発するものをのせる。次代に旅人とキャラバンを導くために、ミナレットが街道沿いに建てられたようになった。最初のミナレットは、高さ230ゼラーアァ(長さの単位：約48センチ)のアレクサンドリアの大灯台だったと言われる。イスラム教勃興後、イスラム領土にイスラム教徒に礼拝を呼びかけるアザーンが流されるためにモスクの塔が建てられた。ですからモスクなどのイスラム的施設に精神・宗教面を持つミナレットが付随された。

形の視点からのミナレットの種類：殆どのミナレットは煉瓦造で、ムカルナスや煉瓦積みにより装飾やモザイクや釉薬タイルなどの装飾で飾る。

イランのミナレットの例：グーシュハーネ庭園のミナレット(12世紀)、イスファハーンに位置するサラヴァーン・ミナレット(セルジューク朝の第8代スルターンアフマド・サンジャルの支配下に作られた)、チェヘルドフタラーン・ミナレットなど。