『駆ける少年』

『駆ける少年』

アミール・ナデリー監督の『駆ける少年』(1985年)は、1985年に第7回ナント三大陸映画祭でグランプリを獲得したヒューマン・ドラマで、1979年イラン革命後のイラン映画としては初めての国際映画祭受賞作となり、新イラン映画が注目を集めるきっかけとなった。

映画のあらすじは、港町に暮らす孤児アミール(マジード・ニルマンド)が過酷な生活のなかでも前向きに成長していく姿を描く。アミールはしばしば知る方法は学ぶことであることに気づき、読み書きを学ぶために夜間学校へ通った。

『駆ける少年』は、ナデリー監督自身の少年時代の体験を基に製作され、孤独、旅への愛情、学ぶための努力、そして男らしい男になる方法が描かれた作品である。映画の主人公(アミール)は、社会問題の重荷を堪えずして倒れることではなく、成功を収める。批評家によると、アミールの成功は、人生への情熱、貧困と無知と孤独との戦いと解釈される。

修復された古典映画の名作の一つである『駆ける少年』は、第37ファジュル国際映画祭で上映され、新しい世代の賞賛をも受けた。