絹織り

イランで生産され続けている微妙な織物の一つは、簡単な模様や幾何学的な模様や四角模様などの模様を表す染絹織物である。染料は自生する植物などの天然染料を用い、機織りで幅30～50センチメトル長さ100メトル以上の絹織物を生産されている。

イラン絹織物の起源は、紀元前の古代ペルシアにまで辿ることができる。イラン北部のギーラーン州に存在するマルリークとチェラーグアリー遺跡で出土されたものは、その起源証明である。シューシュタル、シーラーズ、フェサー、イスファハーンで金銀糸を使用した絹織物を織り、ゴレスターン州のラーミャーン、ミーヌーダシュト、トルキャマン・サフラーと北ホラーサーン州のザーヴィーン村、ケラート・ナーデリー、ラーズ、ジャルギャラーン、マーネ・ヴぁ・サマルガーンは、絹織物の生産地だった。

生産された絹織物は、頭髪を覆い隠すルーサリー、ハンカチ、ソフレというイランで食事どきに敷く布などのために使用されている。

現在、ゴレスターン州の各地、特にラーミャーンとミーヌーダシュトとトルキャマン人が居住するキャラーレ郡の村々で絹織物が生産されている他、アラング、シャーフクーフ、サルキャラーテなどの村でもわずかな量で織られている。