ザルバフト

ザルバフトzarbaft زربفت は、イラン伝統織物のひとつで、その技法はザリーバーフィー zarī-bāfī زری‌بافی と呼ばれます。ザルzar زر とは「金」を意味することばです。1200年以上前に日本へと錦織や西欧のブロケードbrocadeに似た織物です。サファヴィー朝時代から今日に至るまで、イランの手織り絨毯とともにザルバフトの美しさは高い評価を得ており、非常に人気があります。‌

 

サファヴィー朝のアッバース大王（1588-1629年）はイスファハーンへの遷都を実施し、ザルバフトの織工を含む様々な芸術家や工芸家を支援し、芸術のグローバル化に向けて取り組むためにイスファハーンに移住するよう依頼しました。

ザルバフトの織物には、金糸や銀糸の他に様々な色の絹糸が使われ、その織りなす模様は目を奪う美しい輝きを持っています。‌

 

ザルバフト敷物では、よこ糸にのみ撚り糸を使用し、花模様はすべて純粋な絹で作られ、絹独特の美しさが与えられています。

また使用されるすべての染料はすべて天然のもの、草本の色とも呼ばれます。これらの染料は通常、植物の葉や根、幹、または大地から採取された材料から作られます。